気づいてしまったらもう戻れなくなることってたくさんある。日常のあれこれに埋もれて普段はよく見えていないことほど気づきの存在は大きくて、ちょっと今のなしねって黒板に書いた落書きみたいに消せないから困る。半紙に垂らした墨汁よろしく私の中にじんわりと影を落とすのでもう動かないことにしました。色んなことが音を立てて動いていくのだけど、動けないのは私のどうしようもない部分だけなんだろうなと少し冷えた頭で思う。真っ白かったあの頃から色んなことが変わってしまった。