週末(というかGW)に彼氏と会ってきた。先日の日記の件があったからその日の朝はずっと泣いていたし彼の地元の駅に降り立つまでずっとずっとモニョモニョ沢山のことを考えていたけど、私のメールに気づかなかった彼が待ち合わせに遅刻して来てなし崩し的にいつもの空気になってしまった(遅刻すると怒った私をなんとか笑わせようと毎回おもしろいことを仕掛けてくる)(いや別に怒ってないんだけど)。

 初めて入った立ち飲み屋さんでお酒を飲んでいると、初老の男性が話しかけてきた。何となくそれに頷いたり話を合わせたりしていたのだけれど、同じことを何度も何度も繰り返されて二人で苦笑してしまった。お店のママからは小声で無視するように言われたけれど、ガンガンに話しかけられて蔑ろにもできず、ぎこちなく受け答えをした。結局そのおじさんはママからお酒を出してもらえなくなって、間接的に強制退店を促された。確かに困りはしたけれどそんなに悪い人ではなかった気もちょっとだけ、した。「俺だって客なのに」と呟きながらちっちゃくなって帰るおじさんの姿に少し心が痛んで、彼氏と顔を見合わせながら泡の苦いビールを飲んだ。その次に入ってきたのは声の大きな酔っぱらいのお姉さんで、でもとても美人で、豪快な人だった。初めて見る私たちに「仲えぇなぁ、結婚しいやー」とこれまた大きな声を出されて、とても楽しい時間を過ごしはしたのだけれど、でも、さっきのおじさんとはまた違う意味で少しだけ笑いが渇いた。

 その後はいきつけのバーでまたお酒を飲んだ。彼氏は前の店がよほど楽しかったのか結構酔っ払っていて、気持ちよさそうにギターを弾いていて、私もそれに合わせて歌ったり調子をとったりしていつもの感じ。その店の店長から翌日にあるピクニックに誘われていたのだけど翌朝起きると彼は横で二日酔いに苦しんでいて、結局だいぶ遅刻して淀川の広場へ。よく晴れていて気持ちよかった。バーベキューをしたりお酒を飲んだりしてる人もたくさんいた。「ラクロスのラケットのちっこいやつ」みたいな遊具で遊んだのだけど、最初はまともに受けれなかったボールが段々相手のミットや自分のそれに収まるようになっていくのが楽しくて、少し焼けて赤くなった鼻を笑いあった。帰り道に二人乗りした自転車は風を切ってぐんぐん進んで、ぼんやりと、でも強く、このままで居られたらいいのにと思った。

 彼がお誕生日のケーキを買ってくれていたので、それを食べにもう一度彼の家に戻った。ら。運動して疲れたのとお腹いっぱいになったのとで眠り込んでしまって、起きたら21時(!)。慌てて帰ろうと思ったけど「もう寝て行ったら?」の言葉に甘えてもう一晩お邪魔させてもらった。二日連続で例のバーに行ったら七つの大罪の特集がTVでやっていて、店長と同い年の男性客と4人でワイワイ飲んだ(ちょっと飲みすぎだ……)。翌日の昼前にバイトに行く彼とわかれて駅前まで着いた時に彼の家に財布を忘れたことに気づいた。財布を忘れてもサザエさんのように陽気な感じにはなれなくて真っ青になって連絡を入れたのだけど間に合わず、広場のベンチでぼーっと読書をした。お金(財布)がない状況下で読む町田康は普段の三倍くらい胸に迫った。結局メールに気がついた彼が店長に直談判してシフトの時間を17時スタートに変更してもらったので、路頭に迷っていたのは1時間くらいで、その旨の連絡を受けた私は疾風の如き速さでまたまた彼の自宅へ戻った。17時まで暇やぞとゲームの相手をし(いや、させてもらい)、ギターを聴いて、今度こそ本当に帰路についた。道中で友達からカラオケの誘いを受けたのでそれに応じ、結局帰ってきたのは21時過ぎくらい。駅からバスを使うときも乗る路線を間違えて30分くらい歩いて帰ってきた。まぬけ。何となくタイミングが合ったので書き残しておくと、友達が「ブサイク」を「醜悪」みたいな感じで七つの大罪に追加してもいいんじゃないか、と昔言っていたのだけど、「愚鈍」か何かで私みたいな人間の負の側面も加えていいんじゃないかと思った。