ほとんど人に話すことはないであろう内容の話をされることは嬉しい。この人にとって「私」はある程度確かな存在としてその中にあるのだと思える。その人の心の隙間に入り込めるような(それは紙切れ一枚分の厚さしかないような隙間で)、そんな気がする。無理する必要はないよ、ただ話を聞いてあげられる人としてそこにいれば十分だよってみんなは言うけど、私は、大事な人なら尚更、しっかりと耳を傾けたいと思う。できる限りのことをしてあげたいと思う。

もしかしたら自己満足で、もしかしたら相手にとっては聞いてくれるなら誰だっていいのかもしれないけど、心の内をあかせる存在として認識されているのが、必要とされていることが、嬉しいのだと思う。それは私の居場所があるということで、彼の居場所が私にもあるということで。

ビビッドな内容ほど私は揺らげないと感じる。きちんと全部、正面から受け止めたいと思う。全力で安心できる場所でありたいと願う。汚い自己満足かもしれないけど、彼の寂しかったことや悲しかったことつらかったこと(言葉にしてしまえばとてもありきたりなのだけど)、そういう乾いて涙も注げなかったような場所を潤したいと思う。無理はしていない。ゆっくりこのまま進めたらいい。お互いが必要な時に歩調を調節しながら。